数々の「いいホルモン」が分泌される
運動はホルモン分泌とも関係します。体を動かすと、エンドルフィンやドーパミンなど「幸せホルモン」と呼ばれるホルモンが分泌されます。また、体の成長や修復を担う「成長ホルモン」や心地よい睡眠に欠かせない「セロトニン」の分泌も促進されます。心身にとって様々な側面でプラスに働く「いい物質」が分泌されるのです。
また、すぐにはっきりと効果が出るのも運動の嬉しいポイント。1万7000人のカナダ人の運動習慣を15年にわたり測定した調査によると、1日あたりの平均運動量が上がると幸福度が上がり、運動量が下がると幸福度も下がることが示されました。
携帯電話に速度センサーを取り付け、どれだけ動いたかを測定したスウェーデンの調査でも同様の結果が出ています。前述の1〜10の数字に丸をつける幸福度調査を1日のランダムな時間に行い、調査の数字と携帯電話の動きを調べると、直前に動いていたときのほうが平均して少し高い数字に丸をつけていたのです。
とはいえ、日中体を動かす時間を確保するのが難しい人も多いでしょう。
そんな人にぜひお伝えしたいのですが、運動とメンタルの関係において、「場所」や「時間」は重要ではありません。
通勤でさえ、心を前向きにする時間に変えられる
あるスウェーデンの研究では、徒歩など運動をともなう通勤であれば、通勤時間が長いほうがより幸せな気分になることが判明しています。通勤でさえ、心を前向きにする時間に変えることができるのです。
毎日どこかで、エスカレーターやエレベーターではなく、階段を使うのはどうでしょう? なかなか普段運動する時間が取れない人でも、オフィス内を少し歩き回るだけで心が前向きになるのを感じられるはずです。
スウェーデンをはじめ、デンマーク、韓国、イラン、そのほかさまざまな国の研究で、年齢に関わらず、体が元気になることで心も元気になることは証明された事実です。体を動かす事ほど、効果と即効性を兼ね備えた「心を幸せにする方法」はないと言えるでしょう。
フィジカルのみならずメンタルにも効く運動、出来れば1日の始めの朝にぜひ!元気に運動して、パワフルに仕事も取り組みましょう! |